靖国神社の遊就館

今年は季節が早くめぐっているのでしょうか。
桜が咲くのもずいぶん早かったですね。

よく、東京の桜開花宣言をするときに
靖国神社の標本木がでてきますが
1度も見たことがなかったので
今年は行ってみました。
東京の桜が満開だという3月24日
あいにくの曇り空でしたが。
(午後から雨)

ちょうど近くの武道館で卒業式をしていたらしく
袴姿のお嬢さんたちが桜の下にたむろしていて
そちらのほうが、華やか艶やか(^^)
でした。

桜も見たかったのですが
本当の目的は
靖国神社内の遊就館。

ちょうど、本当に偶然なのですが
松本零士先生が生前奉納していた
色紙を展示していましたよ。

遊就館展示案内

中は、古代から江戸時代までの
戦いの歴史、というか
武具の歴史のような展示です。

戦いの歴史に偏ってはいますが
まぁ、歴史をざっと学べるかな?
な展示です。

明治維新から日清戦争、日露戦争
日中戦争から太平洋戦争までは
さすがに詳しい展示がされています。

展示といってはいけないのかな?
そもそも靖国神社は、戊辰戦争の(官軍の)
戦死者を祀ることから始まっているそうです。
一部の方なのでしょうが、戦死された方々の
遺影・遺品があります。
英霊とお呼びしたほうがいいのかな?
でもねぇ、会津は賊軍だったから
対象外なんですよね~
西郷隆盛も、西南戦争で政府相手に戦ったから
祀られていないそうです。
徹底してますね~
ちょっと不満(父が会津出身だもので)

そして、終戦に至って。
あることに気づきました。
東京裁判で絞首刑になったA級戦犯のことを
「昭和殉難者」とし、写真を並べていますが
どう数えても6人しかいないのです。
絞首刑になったのは、確か7人だったよね?
と、見てみると、文官でただ一人絞首刑になった
廣田弘毅がいないではありませんか!
ちょっと!ひどくない?!

そういえば、ここに祀られているのは
軍人軍属だけ??
市民の犠牲者はまったくでてきません。

沖縄の鉄血勤皇隊やひめゆり部隊は
ちょこっとだけありましたが
原爆の犠牲者とかはまったく。
東京大空襲も。
まぁ、全員は人数的に無理ですが。

軍属だから、従軍看護婦さんもあります。
ほんの少しですけどね。

いや~ここまで徹底しているのか。

そこで思い出すのは、
毎年8月15日に首相や閣僚が
靖国参拝をするしないで
ニュースを騒がせることです。

この遊就館を見るまでは
戦争で亡くなった方々に
二度と同じ間違いはしません、
と政治家が誓いをたてるための
参拝なら、いいんじゃない?と
思っていました。

でも、軍人軍属だけですよ、
靖国神社って。
戦争の犠牲者全般じゃないんですよ。
別に、参拝しちゃいけないとは
いいません。
個人の自由ですし。

でも、公的な立場ではどうなのかな~?
どういう目的で参拝するのかな~?
と疑問に思ってしまいますね。
だから騒ぎ立てる人がいるのね、
と思ったり。

だったら、同じ九段下にある
千鳥ヶ淵戦没者墓苑
に献花するほうが
よほど、決意の表れになると
思いますけどね~。