「夜と霧」を読みました。
第二次大戦中に強制収容所に入れられた
ユダヤ人医師が心理学の観点から
地獄の収容所生活を語っているというものです。
よく生き延びられたと思うと同時に、
それでも自分の専門の心理学で考えることが
できたというのがすごいですね。
中でも心につきささったのは
「終わりが見えないと
人は生きる気力をなくしてしまう」
というところ。
今回の地震で被災された方たち。
中でも原発事故の放射能のせいで
いつ収束するかもわからず、
いつまで避難していなければならないかも
わからない方たちの苦しみは
想像を絶するものがあります。
苦しみの形・規模はかなり違いますが
私たちの普段の生活でも
例えば残業続きの仕事をしていても
終わりが見えないと本当に苦しいです。
いつまでやったら終わるのか?
というのがわからないというのは
気力が萎えます。
この程度のことでもそうなのですから
強制収容所の中など、よくぞ生きて、
そしてこうして本に体験を残してくださったと
思わずにはいられません。
どうか、被災している方たちに、
この生活の終わりが見えるように
元気を出してもらえるように
してもらいたいと切に願っております。