下っ端の悲劇

50年前に放送されたドラマ
「私は貝になりたい」
がDVDになっていることをご存知でしょうか?
フランキー堺さん主演のモノクロのドラマです。

TSUTAYAで借りて見ました。
中居くんの映画は
まだ当分見れそうにありませんので。

やはり、今見ても胸が詰まるドラマですね。

以前にもこのドラマについて
書いたことがありますが、

私は貝になりたい

思い違い、記憶違いも多くありました。

主人公の清水豊松は、召集されて中国大陸に行って、
中国人を処刑した罪を問われたのだと
思っていましたが、違いました。
空襲にきたアメリカ機が墜落し、
その搭乗員の処刑が問われたのです。

中国大陸で中国人、というのは
「戦争と人間」という映画と
混同してしまったみたいです。
(やはり、初年兵が処刑を強要されるシーンが
あるのです)

しかも清水豊松は、結局右腕を突くことしか
できなかったと言っていました。
それで、上官からボコボコにされたのだとか。

なのに、それは伝わらず、殺したことにされて
死刑判決を受けてしまうのです。

実際に処刑されるときに、それを釈放されるのだと
勘違いして喜んでいたように記憶していたのですが、
ブロックが移ると聞いて、雑居房に移されて
減刑されると勘違いしたようです。
また、早とちりな人がそう思い込んで
「豊松さんが減刑だ」と声を上げるものだから
他の房の人たちも喜んだのでした。

英語ができないといけないな~と思ったのは
子供のときに見たときの感想と変わらないです。

そして、今回思ったのは、
やはり下っ端の人たちは、
何がなにやらわからないままに
翻弄されることが多いということ。

戦争のときもそうです。
何がどうなっているのか、わからないまま
戦地に行き、目の前の敵に対せざるをえません。

戦争が終わっても、何がなにやらのうちに
戦犯として逮捕されてしまうこともあるのです。

自分の知らない力が働いて「流されてしまう」

これが一番悲しいことです。

流されないためにも、何がどうなっているのか
流れをしっかりと見極める目を持ちたいものです。