本日 21:00~21:50 NHK総合で
NHKスペシャル
「学徒兵 許されざる帰還 ~陸軍特攻隊の悲劇」
をやるそうです。
番組の予告を見て、これは
映画「月光の夏」に出てきた特攻隊のことかな?
と思いました。
この「月光の夏」は、
出撃を明日に控えた音楽学校出身の特攻隊員が、
最後にどうしてもグランドピアノが弾きたいと
鳥栖の小学校にやってきて、「月光の曲」を弾いた。
その思い出を語るところから始まります。
単に、志も果たせず若くして散らなければ
ならなかった特攻隊員の悲劇の話かと
思っていましたが、そうではありませんでした。
飛行機の不備により、よんどころなく攻撃せずに
帰ってきた特攻隊員がどうなったのか?
そのあたりに焦点があったのです。
帰還は許されず、
戻ってきた人たちは軟禁状態にあって
外との接触を絶たれたようです。
特攻隊員の生き残りがいるということは
許されないことだったようです。
そのことが戦後何十年たっても
トラウマになってひきずっています。
そういうお話でした。
特攻隊のそういう話は初めて見ましたので、
心に残った映画です。
と同時に、「月光の曲」とこの話とが
深く結びつきました。
今日のこのNHKスペシャルは、
おそらく映画「月光の夏」で描かれたことの
ドキュメンタリーじゃないかと思っています。
同じ陸軍の特攻隊ですし。
(陸軍に特攻隊があったということも
この映画で知りました)
もしNHKスペシャルをご覧になることがあったら
そして、何か感じるものがありましたら
映画「月光の夏」
もしくは
をご覧になってみてください。
この映画で個人的に一番泣けるシーンは
ピアノを弾いたあと、隊に帰る特攻隊員2人に
小学校の生徒たちが口々に
「予科練に入ります」「特攻隊になります」
と言うのに対し
「君達が特攻に行かなくてすむように
お兄ちゃん達が行くんだよ」というところ。
そして、最後に生徒たちと「海ゆかば」を歌って
その伴奏をした師範学校音楽科の隊員
(彼が生き残る特攻隊員なのですが)が、
若い音楽教師
(この先生がのちにグランドピアノの思い出を
語るのです)に
「自分は音楽の先生になりたいと思っていた。
(子供たちの歌の伴奏をしながら一緒に歌ったことが)
いい思い出ができた」
と言ったところです。
その後ろで、この学校の校長先生が
悲痛な表情をしているのが
ピントが合っていないのですけど見てとれます。
特攻隊員ももちろん辛いでしょうが、
彼らの運命を知っていて、
どうしてあげることもできない周りの人たちも
辛かっただろうと思います。
こういう映画を見ると、
今の時代に生まれてよかったな~
命の危険もなく、好きなことができるもの
と思うのです。