知らされなかった終戦

昨日の夜中になりますが、NHKの番組で
シリーズ証言記録「満蒙国境 知らされなかった終戦」
を見ました。

満蒙国境あたりで戦っていた
青森県・陸軍第107師団の終戦時の話でした。
生き残った方達の証言で構成されています。

ほとんど、ただの一兵卒でいらしたと思います。
何もわからず、知らされず、
最前線で戦闘を行い、
8月15日終戦になってからも
それを知らされることなく
ソ連と戦っていたといいます。

8月17日に大きな戦闘があり、
かなりの方達が
すでに終戦になっていたことも知らずに
亡くなったそうです。

暗号兵だった方が語ったところでは
終戦近くには、上から暗号書を燃やしてしまうように
命令がきたそうです。
なぜ暗号書を焼いて処分するのか?
その疑問を口にできず、
ただ「いよいよ玉砕するのか」と思ったのだそうです。

いざ、停戦命令が暗号で知らされても、
暗号書がないので解読ができませんでした。
それで終戦がわからなかったのです。

また、その後にラジオで呼びかけたそうですが
師団長は「敵の謀略放送のおそれあり」と
信じなかったそうです。

そのときに、師団長が正しい判断を下していれば
死ななくてもいい命が助かったのかもしれません。
あの時代を考えれば、師団長が疑うのも
無理はなかったのかもしれませんが。

これを見て思うのです。
情報通信の重要さ について。

今現在の社会を考えても、同じことが言えます。
しゃかりきになって、がむしゃらになって、
仕事していて(戦っていて)も、
後方では「上」の人たちが、
方針を変えているかもしれないのです。
それが、末端まで伝わっていないかも
しれないのです。

そして、会社の姿勢と社員ひとりひとりの行動が
ちぐはぐになっていく・・・。

社員数の多い大企業の問題だけではありません。

人数の少ない零細企業でも「ちゃんと伝える」
「即時に伝える」ことを意識しなければ、
やはり、ちぐはぐになってしまうのです。

だから、広い意味での「情報通信」って
大切なんですよね。